一次パラメトリック集合 𝐴 𝑝 = { 𝑝 ( 𝑝 + 2 𝑑 − 2 ) } の原始集合構造と Erdős 和の評価

 

1. 序論

整数論において、原始集合(primitive set)

a,bA, aba=b

を満たす集合であり、集合内の異なる整数同士に可除関係が存在しないことを意味する。

P. Erdős は 1935 年に、任意の原始集合 A に対して

aA1aloga

が絶対定数で一様に上から抑えられることを示した。この評価は Erdős 和 と呼ばれ、整数の可除性構造を測る重要な指標である。

本論文では、素数 p と自然数 d により定義される一次パラメトリック集合

Ap={p(p+2d2)d1}

を対象とし、この集合が

  • 原始集合の典型例となること

  • Erdős 和

Sp=nAp1nlogn

Θ(1/p) で評価できること

を示す。

2. 原始集合(primitive set)

2.1 定義

自然数集合 AN原始集合(primitive set) であるとは

a,bA, aba=b

が成り立つことをいう。

つまり、

集合内の異なる 2 つの整数の間に可除関係が存在しない集合

である。

2.2 例と反例

例(primitive)

  • 素数全体 {2,3,5,7,}

  • 異なる素数の積 {6,10,14,15,21,}

反例(primitive ではない)

  • {2,4,8,16,}(2|4|8|16)

  • {6,12,18,24,}(6|12, 6|18)

3. 本研究の集合 Ap の構造

nd=p(p+2d2)=2pd+(p22p)

これは 傾き 2p の一次関数 に乗る整数列である。

3.1 具体例:p=5 の場合

nd=5(5+2d2)=10d+15
dn_d素因数分解
125
2355×7
3455×9
4555×11
5655×13

このうち、45 は 3 が最小素因数なので除外すると

A5={25,35,55,65,85,95,}

3.2 Ap が原始集合になる理由

異なる d1d2 に対して

nd2nd1=p+2d22p+2d12

右辺は 2d+定数 の比であり、整数になることは極めて稀。

具体例:p=5

  • 25 は 35 を割らない

  • 35 は 55 を割らない

  • 55 は 65 を割らない

したがって

Ap は自然に primitive set を形成する

4. Erdős 和の評価

Sp=nAp1nlogn

一般項は

1ndlognd12pdlog(2pd).

4.1 具体例:p=5 の最初の数項

A5={25,35,55,65,85,}
n1/(n log n)
250.0144
350.0101
550.0064
650.0053
850.0040

部分和

S5(5)=0.0402

4.2 一般評価

積分近似により

Sp(N)12p(loglog(2pN)loglog(2p))

極限で

Sp=Θ ⁣(1p)

5. 主定理

定理

素数 p に対し

Ap={p(p+2d2)d1}

とおく。このとき Erdős 和

Sp=nAp1nlogn

は収束し、絶対定数 c1,c2>0 が存在して

c1pSpc2p

が成り立つ。

特に

Sp=Θ(1/p)

6. 結論

本論文では、

  • 原始集合(primitive set)の定義

  • 一次パラメトリック集合 Ap の構造

  • 可除性の欠如による primitive 性

  • Erdős 和の厳密評価

  • 具体例による理解の補強

を統合的に扱い、一次列

Ap={p(p+2d2)}

自然に primitive set を形成し、Erdős 和が Θ(1/p) に抑えられる ことを示した。



最小素因数が p の整数について Sp=nAp1nlogn を計算すると、 p が大きくなるほど S_p は急速に小さくなり、 その減り方はほぼ 1/p に比例する。

つまりグラフは:

  • S_p は 1 に近づかない

  • むしろ 0 に向かって下がる

  • 下がり方は “1/p の曲線” とほぼ同じ

という事実を視覚的に示す。

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